「陰日向に咲く」

陰日向に咲く

陰日向に咲く

劇団ひとりの処女作、やぁぁぁっと読みました。遅い!


素直な感想は、「芸人が書いたにしては巧い」ぐらいだと思います、正直…というか周りが褒めちぎるから構えて読んじゃうよー、どうしても!!
短編が5つ入っているのですが、私が一番好きだったのは「Overrun」(オレオレ詐欺の話)でしょうか。本人が気に入っているという「拝啓、僕のアイドル様」(アイドルの話)もよかったですが。
入り込んで読みたかったのですが、随所に現れる「芸人ノリ」の箇所が気になってしょーがなかったです(笑)*1。お笑いファンじゃない人にはあそこらへんはどう映っているのであろう。あとどの登場人物も川島氏(←この場合劇団ひとりのこと。ややこしいな)が演じてるネタのような気がしてきます。
爆笑問題太田氏も番組で絶賛してて、(読書家の太田氏がそんなに褒めるなら)そんなにいい出来なのかー!と期待しすぎたのかもしれませんが、帯に恩田陸氏が書いてる「ビギナーズラックにしては上手すぎる」というのがジャストの評価かも。
しかしなー、何年か前は「完売劇場」の討論会であんなにクダ巻いて愚痴ってた彼がなー、とひしひし思います(遠い目)。よかったね、幸せになれて。

*1:例:ホームレスのおじさん達が競って上手いこと言おうとしているシーン。